「間口が狭くて着脱しにくい」という声に応えて開発されたニューフォルム。今までのモデルよりも、口元あたりをメインに間口を拡張。前方に5mm、左右それぞれ5mmずつ広げ、脱ぎ被りをよりスムーズにすることを目的に設計されました。アライが初めてのライダーでも、間口のキツさを意識せずに違和感なく着用できます。
しかし、間口は拡張しつつも、アライならではの被った時の優れたフィット感はキープ。ツーリングなどでの頻繁な脱ぎ被りを気にすることなく、そして長時間でも疲れにくい、被ることが楽しくなるヘルメットです。
いかなるヘルメットでも吸収できるエネルギーの大きさには限りがあるため、現実の事例では大きなエネルギーはかわすしかありません。だから形状も衝撃をかわしやすい滑らかなフォルムと、強靭な帽体をアライは追求してきました。今までシールド取付け部はその開閉のために、わずかな段差を必要としてました。より衝撃をかわす性能を高めるため、実績あるスネル規格のテストラインを目安にシールド取付け部分を24mm下げて、ヘルメット側頭部をより滑らかなフォルムを実現させました。
シールドシステムの位置を下げるということは、本来開閉できない位置にシールド取付け部を下げるということになります。過去のスーパーアドシスIタイプの回転軸となるポイントは1点でしたが、一方、《VAS(ヴァス)》の回転軸は、ヘルメット上に仮想軸として存在します。シールドの開閉は仮想軸に基づいたピンレール軌道と、シールド取付け部を軌道するダブルピボット機能の2つの軌道の組み合わせにより可能にしました。この《VAS》により、シールドシステムの位置を下げることで「かわす性能」をより高められ、シールドの開閉が可能になったのです。
主材料は、通常のグラスファイバーより、6倍のコストのかかる高価な材料の最新のスーパーファイバーをアライが独占使用しています。通常のグラスファイバーよりも繊維密度を高め、引張り強度・圧縮強度ともに40%も高い特殊なグラスファイバーに、さらに改良を重ねた結果生まれたアライ独自の最新素材。「頭を護る性能」には欠かせない強靭で粘りのあるな帽体を構成する最適な素材です。
複合素材として組み合わされる比重の軽い有機素材ARマット(内部素材)も、新しいスーパーファイバーと密着性の高いものへと改良し、強度を高めています。
さらに、一点に集中するような衝撃に対しても、破壊されることなくかわす事のできる強靭なシェルにするため、20種類以上の部材を重ね合わせ成形。また、独自の割合で配合し、一から見直し開発した最新の強靭な帽体を創りあげる樹脂を使用し、高度な技術を持つシェルエキスパートがハンドメイドで一つひとつ丁寧に組み込み帽体をつくり上げています。